【玉露、かぶせ茶、煎茶、茎茶、抹茶】茶葉の特徴と味の違い。分かりやすく説明!

お茶の知識

こんにちは!
本日は、緑茶の違いを説明して行きます!
緑茶の種類には、
玉露。かぶせ茶、煎茶、茎茶、番茶。
抹茶等々。

緑茶という一言でも、
茶葉は異なり、味も異なってきます。

そこで今日は、
緑茶の茶葉。名称の違いを知り、
またその歴史にも触れていこうと思いますので、
是非ご覧ください🍵

緑茶の種類について

上記画像をご覧ください。
緑茶の種類は、
そこから細かく、玉露、碾茶(抹茶)
かぶせ茶、煎茶(茎茶、棒茶)
蒸し製玉緑茶、番茶(玄米茶、ほうじ茶)
と別れています。

ひとつずつ解説していきますので、
是非ご覧ください!

玉露

最高級のお茶。と言われれば玉露。
と言われるくらい、説明する必要もなく、
名前は広く知れ渡っていると思います。

玉露は味、香り、水色がどれも高く、
さらに高級な玉露であれば、
水色がさらに透き通っているような、
普段見慣れた緑茶の色ではないくらい、
透き通っています(画像参照)

こちらで説明した、
甘味、旨味、苦渋味。苦渋味が少ない。
旨味、甘味が強いのが、玉露の特徴です。

もちろん玉露は収穫時期に最初に、
摘まれる一番茶で、
一芯二葉で摘み、上記で蒸した後に
揉んで乾燥させます。

茶樹の上には20日以上、
葦簀(よしず)という覆いなどを、
して新芽を育てるのが特徴で、
よくある茶畑で見るような、
かまぼこ形の畝にせず
自然に伸ばして育てます。

太陽光が遮られることにより、
茶葉は柔らかくなり、
葉緑素を多くなります。

こうすることでお茶の旨味成分で大切な、
テアニンが、カテキン(苦渋味成分)に
変化することを抑えられます。

この方法が玉露の旨味、甘味の仕組みです。

有名な産地は
「福岡八女、京都宇治、静岡岡部」
が三大産地として有名です。

お茶の品種はさまざまですが、
圧倒的に「さえみどり」の
評価が高く、「さえみどり」
は玉露に求められる色、
つや、を出せるからだと、
考えれています。

碾茶(抹茶)

抹茶。と聞けば、馴染みがあると思いますが、
碾茶(てんちゃ)と聞くと、
意外と馴染みがなく「なんだそれ?」
と思うと思います。
(私は最初思いました。笑)


そんな碾茶ですが、
茶葉を石臼(いしうす)で粒子にしたもの。
=抹茶の原料。
と考えていただければわかりやすいと思います。

そんな碾茶の茶葉の栽培方法ですが、
玉露とほぼ同じですが、
玉露よりも5日程度長く覆いをします。

最初に蒸す方法も玉露や煎茶と同じですが、
その後揉むのではなく、
ただひたすら乾燥させるのが特徴です。

蒸した後は、
茶葉どうしがくっつかないように、
散茶機というものを使い、
温風で舞い上げ、乾燥させます。

そんな碾茶は玉露と同じ製法を、
石臼で細かくするので、
贅沢なかんじですね。笑

なので抹茶が高い。
と言われている理由はそこにあります。

近年の抹茶の需要の多さから、
粉砕機を使った大量生産も
行われています。

抹茶の種類と大まかな特徴

 飲用の抹茶 主に製菓用などとされる抹茶

材料

抹茶ように育てられた一番茶や二番茶一般の茶畑で秋に採れる茶葉

製造法
乾燥させて石臼でひく乾燥させて粉砕機にかける
(乾燥前に粗く揉む場合もある)


不揃い(1〜100μm)ほぼ均等(1〜20μm)


鮮やかな緑色くすんだ緑色
    

香り
複雑で甘く、奥深い単純で浅め

飲み物に
した場合

旨味や甘味が強く、
口当たりがよい
湯と合わせただけで、
渋味が強く、
砂糖や牛乳などと
合わせなければ
非常に飲みづらい。

かぶせ茶

かぶせ茶は玉露と煎茶の中間。
と考えていただけるとわかりやすいです。

なのでイメージ的には
玉露が最高級なお茶。とするなら、
かぶせ茶は高級なお茶。という
イメージです。

かぶせ茶は、茶葉を摘む前の
1週間〜10日前後・
ワラや寒冷地などの覆いを茶樹にかけ、

日光を遮って育てた茶葉から
製造されるお茶を、
かぶせ茶と
呼びます。

玉露や碾茶では、
茶園全体に葦簀や膜をさしかける方式を
とっているのに
対して、
かぶせ茶は茶樹そのものに覆いをする。

という違いがあります。

その後の行程は煎茶とほぼ同じです。

かぶせ茶も玉露同様、
苦渋味成分のカテキンに変化しにくい、
直射日光を遮った茶葉を使うので、
煎茶よりも苦味は少なめです。

玉露より高い温度で淹れる為、
「熱湯緑茶。」という名前で売られること
もありますが、実際に100度のお湯で淹れると、
渋くなり、旨味も出ません。

なので、70度前後で淹れて煎茶の味を楽しんだり、
はたまた50度前後で淹れて玉露の味を楽しんだり。

と玉露より安価で煎茶より高品質な、
ちょっといいお茶を飲みたい。
いいとこ取りなのがかぶせ茶です。

煎茶 ー深蒸し煎茶とは?ー

煎茶とは、皆さまがなじみの最も深い、
一番よく飲まれる日本茶です。

煎茶用の茶樹は、
玉露と違い覆いが必須とされていません。
ただ旨味を引き出すためだけに、
短い間だけ、覆いをするところが増えています。

玉露と同じように製造しますが、
材料の茶葉は
一芯二葉、
あるいは一芯三葉で
摘みます。

「普通煎茶」と「深蒸し煎茶」の違い

スーパーなどで「深蒸し」と書かれた煎茶
をお見かけすることがよくあると思います。

普通煎茶と深蒸し煎茶の違いは、
製造時の蒸す時間により名称が変わります。

普通煎茶では10秒〜15秒が目安ですが、
その2倍以上むす場合、
概ね「深蒸し」とされます。

「深蒸し」にすることでの味の違い

なぜ長く蒸すことが行われているのか?
まず製茶上の理由があります。

太陽光を浴びて肉厚になった茶葉は、
渋味が多くなっています。

しかし長く蒸すことで、
茶葉が柔らかくなり、揉みやすくなります。
その結果しっかりと加熱をされて、
渋味が抑えられています。

そして蒸すことで柔らかくなった茶葉は、
揉まれる過程で茶葉が細かくなり、
粉もたくさんでき、
成分が出やすい状態になっています。


そのため「深蒸し」のメリットは

  • 濃い緑色の茶葉
  • 濃い味のお茶
  • 渋味が薄め。
    に淹れられるのが特徴です。

深蒸し煎茶の注意点

深蒸し煎茶の注意点として、
茶葉を通常より長く蒸した分、
一煎時目で一気に旨味成分が出てしまうので、

同じ茶葉でお湯だけ加える、
2煎時目では、旨味があまりなく、
さっぱりとした口当たりになります。

さっぱりとすれば聞こえがよいですが、
個人的には薄くて物足りないです。笑

逆に「普通煎茶」は深く蒸していないので、
2煎時目、3煎時目と美味しく飲むことができます。

煎茶に関してのまとめ🍵

私は煎茶に関して、
「深蒸し煎茶」と呼ばれるお茶は、
「味が渋くなる」という印象でしたが、

しかし「深蒸し」は逆に蒸すことで、
茶葉を柔らかくし、苦渋味を減らし、
普通煎茶より旨味、甘味が高いお茶。
かつ見た目も緑色が深くなる。
ということを知りました。

なので、市販のペットボトルで販売されている、
「深蒸し煎茶」はお得かもしれませんね。笑

玉緑茶

http://www.jakk.or.jp/kumamotocha/chatowa.htmlより引用

玉緑茶とは、煎茶を揉む最後の工程を
「精柔(せいじゅう)」せず、
形状の曲がった丸い状態。のまま、
仕上げられたものをいいます。

つまり「精柔(せいじゅう)」をしないことで、
工程を1段階省略されていることで、
味の違いがあるのか?と思いますが、
よほど煎茶と味の違いに変化は分かりません。

玉緑茶と、釜炙り茶。の違いは
中国の釜炙り茶を模して製造されており、
以前は「ぐり茶」と呼ばれていましたが、
現在は玉緑茶と呼ばれるものが主流となって、
きています。

※精柔とは
 「最後に形を細長くまっすぐ整える。」

「蒸し製玉緑茶と」、「釜炙り玉緑茶」の違い

玉緑茶には蒸し製と釜で炙る玉緑茶。
製法に2種違いがありますが、
それを含めて玉緑茶と呼ばれる場合も、
ありますので分けて考えてください。

蒸し製玉緑茶

煎茶と同じく蒸して酸化を止めます。
(苦渋味を抑える。)
元となった中国式と同じく、
300〜350度に熱した釜に生葉をいれ、
に熱した釜に生葉を入れ、
酸化酵素の働きを失わせます。

このときの香りは「釜香」
と言われます。

釜炙り製玉緑茶

釜炙り製玉緑茶は、一口に行っても、
どこでも同じ釜でおなじように、
作っているわけではありません。

宮崎県、熊本県には、
青柳製といって、古くから伝わる
平らな鉄釜を使ってお茶を炒る
製法があります。

長野県、佐賀県には嬉野製と呼ばれる、
傾斜した釜で炒る製法があります。

釜炙り茶は、蒸し製の鮮やかな緑色と比べると、
茶葉の色が黄緑色で、
水食も茶色がかってしまうため、
戦後のほとんどの農家が蒸し製に切り替えて行きました。

しかし釜香は香りやのどこし、
は女性に人気があります。

見た目を重視する日本人には、
釜炙りの色だけみれば普段の緑茶の
水色。とは違うため少し抵抗があるみたいです。

番茶(ほうじ茶)

番茶の原型は鎌倉時代まで遡ります。
お茶を育てていた農民が、武家や公家に
納める茶葉を摘んだ後、
いわばその「摘み残し」で飲んでいたようです。

そんな話をすると聞こえが悪く感じますが、
今では多くが一番茶、二番茶のあとに摘まれる
三番茶や、秋頃に摘まれる茶葉で作られています。

肉厚で、揉んでも細くできず、
平ぺったい形に仕上がります。
摘む時期が遅くなればなるほど、
カテキンが多くなります。

なので、一番茶のような旨味は期待できませんが、
渋味や苦味がひきたち、
キリッとした味わいのお茶にはなります。

番茶の種類は分けると4種類に分かれて、
上級番茶、親子番茶、下級番茶、秋冬番茶です。

ほうじ茶はそんな番茶を炒めて作っています。

その他(粉茶、茎茶、玄米茶)

粉茶

煎茶の製造途中で出てくる、
粉末を粉茶。と呼びます。

よくお寿司屋さんなどで使われており、
ティーバッグの原料のひとつとなっています。

公共施設やオフィスに置かれる、
緑茶サーバーでもしばしば
使われています。

抹茶より粉が大きく、
抹茶の成分の含有率は
異なりますが、
丸ごと食べるように飲んで摂取するという点は、
似ています。

茎茶

煎茶の製造途中で、葉から外された茎を、
使って作るお茶です。
高級なものはかりがね、白折。と呼ばれます。

茎茶を炒ると、棒茶になります。
値段は安めですが、
テアニンを多く含んでいるので
旨味が強くお得感があります。

玄米茶

炒ってポップコーン上にした玄米を、
番茶などの緑茶に混ぜたものが、
玄米茶と呼ばれます。

香りが良いので
ほうじ茶とともに人気があります。
玄米茶は茶葉より、
玄米の方が多く含まれています。

まとめ🍵

いかがでしたか?
緑茶の茶葉の種類は、
大まかに別れていて、
さらに細かく
別れています。

そんな中でも品種が各産地であって、
有名な品種では名前が付いたりもします。

そんな緑茶の品種についても、
また別の記事にて説明して行きますが、

今日は普段飲み慣れている、
緑茶の茶葉を知っていただけたと思います!

ではでは今日はこの辺りで。
にくえだしじみでした

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